ジェットボイルを1年間使用してみての感想

山道具

ジェットボイルを購入してから1年が経ちました。

お湯を早く沸かすという1点については申し分なく、山頂でのコーヒータイム、テント泊での炊事等、何かにつけて重宝しています。

そのコンパクトさから、山行の際は必ずザックに忍びこませるほどお気に入りのグッズです。

今回は実際に1年間使用してみての感想と、どんなシチュエーションが最適なのかを考えてみたいと思います。

これから購入される方の参考になれば幸いです。

私が購入したのはフラッシュというモデル。

モンベル公式


とにかく沸騰するのが早く、点火装置も付いています。
なぜこのモデルにしたかは、購入当初にブログをアップしていますので、よろしければご覧ください。

良いところと悪かったところ

購入当初に嬉しさのあまり、動画ブログ記事をアップしてしまいました。
当時はまだ使用前だったので、自宅の庭先で「既存のバーナーと沸騰時間の比較」、「扇風機を使っての耐風実験」をして悦に入っていました((・_・;)
この時は非常に満足いく結果を得られて、必要以上に期待が高まったのを今でも覚えています。

それから1年、実際に山で使ってみて、予想通りのことと、ちょっとこれは想定外だな、ということがありました。

良かった(予想通りだった)ところ

・圧倒的な沸騰時間の速さ
これは動画で検証した通りの速さ。
点火してしまえば、コップを用意したりコーヒーの袋を取り出しているうちに、ともすると沸騰してたりします。
これについては本当に凄いの一言。

・火が露出しない安心感
バーナー部を鍋底のシェルで覆う構造のため、火が外に出ないし、第3者から見えにくい。
見た目の安心感があって、外で火を使う心理的な抵抗が和らぎます。

・コンパクトですっきりしたフォルム
バーナーとカートリッジが鍋にすっぽり収まるデザインが秀逸。
とにかくお湯を沸かす1点なら、これ一つに全て収まるのが素敵です。

これら3つの利点を総合して、結論としては
・山頂カフェの機会が増えて買ってよかった
ほとんど全ての山行でジェットボイルを使用して山頂カフェを楽しんでいます。
やはり気楽にザックから取り出せて、点火してしまえばあっという間にお湯が沸くというのはありがたいです。
おかげで山頂で過ごす時間が、今までより更に充実したものになりました。

悪かった(想定外だった)ところ

結論としては山頂カフェの機会が増えたということで大満足なのですが、やはり不満点もないわけでもなく・・・

・点火装置はよく故障する
収納のときに何かに当たるのか、点火装置の向きが変わってて、いざ点けようとすると点火しないということがよくあります。
向きを変えるうちに点火するときもあるのですが、面倒になってライターで点けるときもあります。
点火装置に100%の信頼は置けないと認識し、一応ライターは携行するようにしています。


・耐風性能はさほどでもない
動画では扇風機の風を強にしてもびくともしなかったのですが、流石に山は甘くなかった。
風が穏やかな日なら稜線でも大丈夫ですが、少し強風が吹くとまず点火装置が効かない。
ならばライターで、と強引に点火しても風の強さによっては消えてしまいました。
耐風性能については、既存のバーナーに比べれば多少はマシという程度に考えておいた方がいいようです。
やはりジェットボイル単体では風については能力不足、場合によっては風防も併用すべしが結論ですね。


まあ、ジェットボイルが消えるような強風下であれば、あまり長居はしたくないですが。

テント泊もOKでした

日帰り山行では最高、ならばテント泊でも使えるのか試してみました。

これ一つで鍋もバーナーもカートリッジも一体化しているので、ザックの軽量化と省スペースに大きな効果ありでした。
ただし、フラッシュで沸かせるお湯は500㏄まで、本格的な山御飯を用意したい向きには不適です。
料理をがっちり楽しみたい方にはこちらのモデルがいいようです。

私はフラッシュで一泊テント山行を3回やりましたが、非常に快適でした。
夕食はアルファ米にレトルトカレーを温める程度。
朝は起床したら即出発、行動途中に休憩がてら朝食を摂るスタイルです。

アルファ米は袋にお湯を注いで温めるタイプを使い、これならお湯を沸かすだけなのでジェットボイルの独壇場。

レトルトも2袋を温められます。
沸騰してから縦に2袋入れ、弱火で温め。
火力調節に難あり、と思っていましたが普通に弱火になります。

これで充分に用が足ります。
もちろんお湯は簡単に沸くので、コーヒーやお茶を嗜む分にはなんの不都合もなし。

ジェットボイル、テント泊でも威力発揮です♪

冬山でもOK(条件次第だが)

あくまで私が入った冬山で、という条件ですが冬山でも充分使えました。
とはいえ3000mの稜線のような本格的な冬山ではなく、樹林帯での休憩時にコーヒーを楽しんだ程度ですが。
先シーズンで一番厳しめというと、栂池自然園(2300m)でのコーヒータイムになりますが、まあ普通に使用出来ました。(動画はこちら
問題は風なので、お茶しようと思えるような環境であれば冬山でも問題ないはずです。

まとめ

商品のコンセプト通り、登山、ハイキングで休憩の時にお茶したいという人にはピッタリのグッズです。
とはいえ、どんな条件でも使用できる、というほどの物ではないので過信は禁物。
あくまで普通のバーナーよりは強い、という程度の認識でいたほうがいいと思います。
場合によっては別の点火装置や風防も必要になるので・・・

そして、お湯を作るという点では超優秀な反面、料理をガッツリ作るには向いていません。
あくまでお湯を速く効率的に作れるものだと。
アウトドアで料理も楽しみたい人には他のモデルを検討することをお勧めします。

また、意外とテント泊でも使えるのが分かりました。
フラッシュではあまり豪華な食事は用意できませんが、レトルトやフリーズドライ主体の食事であれば充分な能力です。
今後長期の縦走に出る機会があれば、ザックの省スペース化と軽量化も兼ねて積極的に使ってみたいものです。


コメント

タイトルとURLをコピーしました