【前穂高岳】岳沢でテント泊 2021/7/30(金)~31(土)

山登り

今週末は有給とって3連休。

どこに行くか迷いましたが、穂高連峰でまだ登ったことがない前穂高岳に行くことに。

何年も前に穂高連峰を西穂から槍まで縦走していますが、前穂だけは未踏でした。
上高地から岳沢を登っていけば、前穂だけを登れるので、この際登ってしまおうと。

混雑が心配なテント場も平日なら問題なし。

残念ながら頂上の展望は楽しめませんでしたが、登っている最中は西穂、奥穂の岩壁がすぐ側に。
その迫力に圧倒されっぱなし。
やっぱり穂高はいい!

【前穂高岳】上高地から前穂往復 岳沢でキャンプして

今回のルート 上高地から前穂往復

前穂高岳
2021年7月30日(金)
上高地バスターミナル(11:10)~岳沢登山口(11:35)~風穴(12:20)~岳沢小屋(14:15)
岳沢小屋までの標高差 約660m 所要時間約3時間
7月31日(土)
岳沢(4:30)~カモシカの立場(5:25)~岳沢パノラマ(6:05)~紀美子平(7:10)~前穂高岳(7:50-8:05)~岳沢(10:20-10:50)~上高地バスターミナル(12:55)
岳沢から頂上までの標高差 約920m 
頂上まで3時間20分(往路)
頂上から上高地まで4時間20分(復路の歩行時間)

岳沢小屋のテント場
小屋から沢を渡って、その左岸沿いの斜面に幕営。全30張り。
予約は必要ないが、早いもん勝ちとのこと。この日は金曜だったので余裕でした。
基本的には傾斜地だが、幕営スペースは比較的たいら。
小屋までは片道5分。
【料金】一人2000円
【水】テン場代込み。小屋の入口に水道あり。
【トイレ】小屋まで来る必要有り。清潔でした。

初日は上高地から岳沢小屋まで

  • 2021年7月30日(金)
    上高地バスターミナル(11:10)~岳沢登山口(11:35)~風穴(12:20)~岳沢小屋(14:15)
    岳沢小屋までの標高差 約660m 所要時間約3時間
さわんどバスターミナル 10:15

野暮用があってかなり遅めの出発。
10時のさわんど駐車場、1番上の駐車場は満車、2段目は余裕でした。
平日とはいえ人出はそれなりにあるようです。

上高地バスターミナル 11:05

上高地で水を汲んでから出発。

河童橋

上高地から出発するときって、いきなり絶景からスタートするのが面白い。
有名すぎる河童橋からの穂高連峰、今日は雲がかかってますが、まあまあ良い景色。
我々の勝負は明日、晴れてね~。

岳沢登山口 11:35

上高地を離れて岳沢へ・・・
入口には小屋の案内が建てられてました。
ふむふむ、小屋は予約制で、「テントは週末来るな」って感じだな。
今日が平日で良かったよ(金曜日)。

風穴 12:20

1時間ほど歩くと風穴。
最初の休憩は絶対にここがお勧め、穴からの涼しい風が火照った体に心地いい。
まさに天然のクーラー、もうここから動きたくない。

岳沢までは樹林帯、基本的に眺望はないですが、ところどころで開けるところが。
上高地が彼方に見渡せたりして、旅情をそそられます。

さすが北アルプスのメジャールート、手入れがゆき届いた登山道で快適に歩けます。
暑さばかりはどうしようもないですが、これもビールを美味しく飲むための、きついスパイス。

岳沢小屋のテラス 14:15

上高地から3時間で岳沢小屋に到着。
緩やかな登りが続き、暑さを除けば快適に歩けました。
小屋の前のテラスからは上高地が目の前に。
この景色をつまみにビールで乾杯って、小屋泊りの人はいいなあ・・・
我々はテントの受付を済ませてから、もう少し上流へ・・・

沢沿いの傾斜地にテント張って。
こちらも小屋のテラス並みにいい景色です。

テント場は予約は必要ないが、早いもん勝ちとのこと。
この日は金曜日、全部で6張りほどで余裕でしたが、週末はどうなるか・・・

ちょっとタイミングは遅れたけど、待望のビールで乾杯!やっぱ美味いわ~。
今回のテント泊から新兵器導入
くまこの前のテーブルがそれ。
持ち運ぶ時は、折り畳んでザックのサイドに挟み、使う時は素早く組み立てて、バーナー使ったりコップ置いたり・・・
正直プラダンみたいな材質で耐久性に難ありだけど、その分軽いので、どんな山行にも持っていけます。安いしね。

ちょうどテント設営が終わるころから雨がポツポツ、夕方には本降りに。
「上高地を見下ろしながらの夕餉」の予定が、一人寂しく外飲みです。

明日の天気を心配しつつ、19時には就寝しました。

ここは穂高連峰の懐・・ 頂上不発でしたが、いいルートでした

  • 7月31日(土)
    岳沢(4:30)~カモシカの立場(5:25)~岳沢パノラマ(6:05)~紀美子平(7:10)~前穂高岳(7:50-8:05)~岳沢(10:20-10:50)~上高地バスターミナル(12:55)
    岳沢から頂上までの標高差 約920m 
    頂上まで3時間20分(往路)
    頂上から上高地まで4時間20分(復路の歩行時間)

翌朝は4時起床。
昨晩はテント内までポツポツ水滴が落ちるほどの雨でした。
とは言っても、我が家のテントは20年物のゴアライト。
お金があれば早いとこ新調したい代物ですが、フライシートのシールドを易々突破するほどの雨だったことは事実です。

テントを出ると月が出ており、稜線もその月明りで薄っすらと照らし出されています。
雨の心配はなさそうなので、出発することにします。
いったん小屋に降り、水とトイレを済ませたらもう4時半。
すぐに明るくなるだろうけど、ヘッドランプで出発です。

岳沢小屋を背後に

歩き始めてすぐに明るくなってきて、ヘッドランプは用済みに。
岳沢小屋をバックにゴリゴリ上がっていきます。

もう小屋から上は急登の連続。
梯子やら鎖やら次々に出てきます。
ただ、メジャールートならではの整備の良さ、気を付けて通過すれば特に問題ないように出来てます。

カモシカの立場 5:25

1時間で「カモシカの立場」。
急登続きでろくに休む所がない中、ありがたい休憩場所。

雲海からそそり立つ西穂、奥穂の岩壁群。
以降、この岩壁を左手に見つつ登っていきます。
なんとも贅沢なルート。

岳沢パノラマ 6:05

「カモシカ」の次は「岳沢パノラマ」。
ハート形の石を置いたのは誰かしらん、なんとも粋なはからい。
岳沢まで高度感たっぷりの景観で爽快な眺め。

アルペンチックな景色の中をグイグイと。

鎖場も快適快適。
このルート、数ある一般ルートのなかでも、高度感を満喫できる屈指のルートと感じます。
空間に体が露出するような場所が随所にありますが、道の整備が良いので比較的安全に「高い所」を味わえます。
まあ、傾斜があるので、その分息は上がりますが。

紀美子平 7:08

「岳沢パノラマ」から1時間、「紀美子平」に到着。
前穂の頂上と奥穂への分岐点で標高は2910m。
頂上まで標高差180mまで来ました。
実は景色はここまでが見納めで、頂上に近づくにつれ雲が巻いてきて、頂上は真っ白でした(涙)
そんな「紀美子平」からの眺望は・・・

右の大きい山塊が奥穂高岳、1段下がった左の山塊が西穂高岳。
荒々しい岩肌が迫力満点に迫ってきます。
もういつまでも見ていたい。

そして眼下の谷間には上高地がひっそりと佇んで、その奥には焼岳と乗鞍岳。
上高地からは左手に霞沢岳がせりあがって、普段は地味な山ながら、ここでは存在感を示しています。

絶景の「紀美子平」から頂上へ・・・

登りの途中で雲がモクモクと山頂を覆ってきてしまいました。
もう奥穂も槍も雲の中。
あと1時間早ければ・・・

前穂高岳 7:50

7時50分、真っ白な前穂高岳に登頂。
テン場からは3時間20分、ほぼコースタイム通りでした。
本来なら槍が見えて、穂高の稜線が見えて、まあ、もっと色々見えるんでしょうが、全然見えませんね。
返す返すもあと1時間早ければ・・・
とはいえ、このコースを初見でヘッデン歩行するのは危険だったので、これはしょうがないですね。
あとは歩くスピードを超早巻きで1時間稼ぐか・・・まあ無理ですね(笑)

というわけで、頂上で15分過ごして失意の下山。
少し下ると晴れてきて、岳沢を見降ろしながら降っていきます。

下山は登ってくる人とのすれ違いが核心でした。
結構な数の人が登ってきてて、足場が悪い所で鉢合わせると危険。
なので、先を見越して広いところで待っているなど、気を使いました。

頂上から2時間強でテン場に到着。
ここまで来れば安全圏、上高地までの下山を残すのみです。

今回の山行、頂上での絶景は拝めずじまいでした。
それでも結構な満足度、これは登っている途中に見つめる穂高の岩壁と、高度感たっぷりの登高があってのこと。
天気予報では曇りや雷マークが並ぶなか、満点とは言えない天気でしたが、充分な展望も楽しめた充実の山行でした。


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