【北アルプス烏帽子岳】裏銀座のシブいピークへ・・展望抜群の稜線歩きとテント泊 2023/9/1(金)~9/2(土)

山登り

金曜日を絡めての稜線テント泊。
同じ北アルプスといっても蝶ヶ岳や爺ヶ岳に比べると、ちょっとマイナーな印象の七倉からの山歩き。
それがどうしてどうして、駐車場は金曜日の朝5時にしてほぼ満車状態でした。
烏帽子小屋のテント場も夕方にはほぼ満員に・・・
この山域がこんなにも賑わっているとは思いもしませんでした。
それでもそれほどの混雑は感じることなく、快適に行動できたのはやはり裏銀座だからか。
2日間とも素晴らしい天気のもと、最高の稜線歩きを楽しめました。

【北アルプス烏帽子岳】静かな山旅を求め裏銀座のシブいピークへ・・展望抜群の稜線歩きとテント泊

〈当日の軌跡

駐車場
七倉山荘
駐車台数50台くらい、この日は朝5時の時点で残り数台でした。
下山時(土曜の10時頃)は満車。
2キロほど下流にも駐車場があるようです。

トイレ
七倉山荘の道路向かいにトイレあり。
おそらく24時間使用可。
水洗洋式。

烏帽子小屋のテント場
小屋から野口五郎方面へ3分ほど、樹林の中に20張りほど可能。
この日(金曜日)は到着した時点で先客は6張りほど、夕方にはほぼ満員でした。
一人2,000円
水1リットル200円
トイレは小屋の外の和式ボットンですが、清潔でした。

北アルプス3大急登のブナ立尾根から烏帽子小屋へ 

七倉山荘駐車場 5:15

裏銀座の玄関は七倉山荘。
なんといっても「裏」銀座というくらいですから駐車は大丈夫だろうと、余裕こいて朝5時に行ったら、なんと満車直前、なんとか数台の空きスペースに車を潜り込ませて事なきを得るという・・
いや~、まだまだ山は混んでますなぁ・・・今日は平日なんだけどなあ・・

タクシーが何台か待機中。
5時半にゲートが開くので、これに乗ればあっという間に高瀬ダムまでワープ。
ですが、歩いても1時間半ほどなので、ここは財布の紐をがっちり締めて。
タクシー代は小屋でのビール代に回るのだ。

自転車も通行止め

高瀬ダムまでは自転車でって・・・禁止されてるとはね・・・
なんだかなあ・・・東電めえ~~~

トンネルは全部で4本だったかな。
最初のが1番長かったです。
幅は細いですが歩道もあるので安心安心。
ただ、3本目のトンネルが電灯が点いてなくて真っ暗でした。
まあ、ヘッドランプは必携です。

高瀬ダム 6:30

七倉から1時間15分、高瀬ダムに到着。
堰堤から最後のトンネルを超えて北アルプス3大急登のひとつ、ブナ立尾根に取り付きます。

タクシーの案内板

堰堤のトンネルを超えて立派な吊り橋を渡って。

沢沿いに尾根取り付きまで・・・

ブナタテ尾根取り付き 7:20

いよいよ本格的な登りの始まり。
ブナタテ尾根の道中には、烏帽子小屋から数えて0から12までの番号が振られており、いい目安になります。
また、番号の所は大抵休憩スペースになっているので、休憩するならば、途中の中途半端な所で休むより、番号まで登ってしまったほうがいいと思います。

急登が続きますが、意外と登りやすいブナタテ尾根。
何故かと言えば、整備が非常に行き届いていて、足を置く場所が高からず低からず、いい具合にバランスよく存在するから。
どちらかと言えば、急登具合よりも、尾根が細くて転落に注意する場所が多いほうが気になりました。
樹林帯で景色が全く開けない我慢の登りが続きます。

2200mの三角点以降は、見晴らしのいい所も少しずつ出てきて・・・

烏帽子小屋 11:05

烏帽子小屋に到着。
七倉からは5時間50分、登山口からは3時間45分、荷物が重かった割には結構楽に感じました。
ブナタテ尾根、登りやすかったです。

小屋からは薬師岳が良く見えました。
また、小屋の前にはイワギキョウの大群落があって、それと薬師のコラボがなんとも綺麗でした。

テン場へ

早速テン場へ・・・
テン場へは野口五郎方面に3分ほど。
樹林のなかの落ち着いた雰囲気で、三ツ岳を正面になかなかの眺めです。
とはいえ、稜線のテン場にしてはちょっと開放感が少ないかな、その分風には強そうなので、そこはトレードオフか・・

平日だし、「この日は俺らだけかもよ」と能天気に思っていたのですが、どうしてどうして、すでに先客が6張りほど。
夕方には20張りほどに膨れ上がり、ほぼ満員状態でした。
いや~、裏銀座も混んでるんだねえ・・・

テント張って、何はなくともプシュッ!!
くう~~~、たまらんぜえ~~~~。
ちなみにビールは350cc缶700円でございました。
タクシー代ケチった分、余裕のよっちゃんですが、普通だったら痛いよなあ・・この値段。
テントも一人2000円て、一体全体どうなってんのよ~~~~。

幸せいっぱいの稜線歩き マイナーピークらしからぬ絶景の稜線でした

ビールを飲んでしばらく休憩したら、頂上にも今日のうちに登っておくことに・・
2時間お昼寝してもまだ13時、暇を持て余してたってのもあります。

小屋からしばらくは稜線なのに樹林帯で、なんの眺望もなかったのですが、突然目の前が開けて、白砂と白い花崗岩が織りなす素晴らしい光景が出現しました!
どことなく先日登った燕岳と似た雰囲気、いやでもテンション上がります!

もうね、左には黒部の山々、右手には安曇野平野の向こうに志賀高原、そして振り返れば餓鬼岳から三ツ岳が聳え立つド迫力の景観です。
正面にはこれから登る烏帽子岳が見事な三角錐を形成し、その後ろには剱立山、とりわけ針ノ木岳のゴツイ山体に目を奪われます。
いつもと違う角度から眺めてるので、見慣れてた山々がまた違った印象に感じられて、なんとも驚きの連続。

烏帽子の山頂に着いて、剱立山をじっくりと・・・

東に目を転じれば志賀高原から餓鬼岳、燕岳、更には常念のほうまで・・・
眼下には紺碧の高瀬ダム、あの下から登ってきたのだ、と思うと感無量です。

黒部の山々も・・・
もうね、どこを見ても絶景、絶景です。

小屋の方を振り返れば三ツ岳が一際大きく存在を誇示してる。
この、1番存在感あるのが三ツ岳ってところがいただけないかなあ・・・
これが剱だったら凄いことになるんだが・・・
まあ、そこが烏帽子岳がマイナーピークの域を出ない所以なのかもね。
でもここまでの稜線歩きは絶品で、想像してた以上の素晴らしさでした。

烏帽子岳の頂上自体は、その外観から想像したとおりのゴツゴツした岩の集合体でして・・・
どうにも居心地が悪いので、あまり長居はせずに、手前の前烏帽子まで戻りました。
ここのほうが広くて落ち着けたので、気が済むまで絶景を堪能しました。

翌日は登ってきた道をただ戻るだけだったのですが、土曜日ということで、どうしても登ってくる人が多く、すれ違いが困難では?との懸念がぬぐえませんでした。
そこで、朝ゆっくりしたいのは山々だったのですが、日の出を見たらサッサと下山しました。
タクシーの第1陣が登って来る前に、出来るだけ下っておこうと・・・
結果、思ったよりもスムーズに下山が出来て、懸念は杞憂に終わりました。
ただ、朝6時頃にはもう登ってきてる人が何人もいて、みんな気合入ってるなあと・・・
いずれ北アルプスのスーパーメジャー級に比べれば混み具合も可愛いもんです、裏銀座は。

マイナーピークと侮ってた烏帽子岳ですが、素晴らしい稜線歩きに登りやすい急登の尾根、なかなかいい山でした。
タクシーのアプローチが無ければ毎年のルーチンに入れたいんだが・・くう~~惜しいぜ~~~。
せめて自転車が使えればね。

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